《絵露愚乱末世4 – いきなり作家紹介》星之杏奈

2020年の8月、東京ビッグサイトの特設ステージ、私たちは多種多様な民族が集う観衆のなかにいた。

オリン●ックの正式種目に「コスプレ」が登録されたのは、オタク(Otaku)という単語が世界共通語になり定着した2000年代後半に遡る。当初は、日本、アメリカ、ドイツあたりの先進国と東南アジアの一部の国だけしか参加していなかったが、当然日本国内は「コスプレ」競技人口は多く、下は6歳から上は80歳までが参加する予選を潜り抜けなければならず、その熾烈な日本代表争いを回避すべくマラソンの猫●ろしのように南西諸島の島国の国籍を取得する猛者までいたほどだ。

私たちは、すでにこの舞台を予選で経験していた。
そう、ボランティア有志が運営するコ●ケの傍で。ハーフたちがその長身と美脚を余すところなく使って魅せるプレイは、日本古来の桜吹雪や雪景色とは異なる新しい時代の日本の美の到来を告げていた。

会場は薄い本を買い求める人たちと、コスプレに興じるレイヤーさんたち、そして私たちのようなオリ●ピック日本代表を目指すゴリゴリの「コスプレ・アスリート」が渾然一体となって、もはやこれが本当のパラレルワールドなのではないかと錯覚するぐらいだった。

 

4階からホールを見渡す風景は、さながらお菓子のつかみ取りのUFOキャッチャーのようだ、と速報サイトの管理者がつぶやいていた。

私たちは、コスプレ・ミドル級・ミックスダブルスの第1シード。負けるわけにはいかない。

 

「負けないわ。だって、私たちは”東洋の神秘”だもん」

「そうね。大丈夫。コスプレの神様が私たちにはついているもの」

少なく言葉を交わしたあと、無言で軽いハグと西洋式のキスを交わす Masashi Furuka と ZERO Stage。
試合前のいつもの儀式。

控え室の秋放たれた窓の外には、
喧しいAH-64アパッチのホバリング音とスーパーセルから顔を出す真夏の光が溢れていた。

というわけで、折返しとなる第8回の「いきなり作家紹介」は、絵露愚乱末世では皆勤賞、永遠の給食当番、星之杏奈 さんです。下の絵は今回開催に向けて書き下ろしていただきました(*´ω`*)
8月下旬より配布開始する当展示のDMにも印刷されてますので、見かけた方はゲットしてください←

絵露愚乱末世4メインイメージ_ロゴ太腿3

■ZERO Stage  より 作家紹介

初回から参加してくれてます。 セーラー服でお迎えしてくれて作品同様に昭和な雰囲気を醸し出す永遠の17歳ですよ♪
自分はセラコン(死語)ではないけど・・・って方にもお勧めです。 (何をだ?)

■Masashi Furuka より作家紹介

たぶん作家仲間のなかでは展示やイベントでいちばん多く絡んできた星之ちゃん。今回も俺のわがままで絵露愚乱末世4のイメージを書き下ろしてくれました。センスと技術は昔からあるしコンスタントに活動を続けているし、いつも頼りにしています。今回もよろしく。

※おまけ
第一回「絵露愚乱末世」のDM

フライヤー表面

《星之杏奈》Twitterアカウント https://twitter.com/hhhoshinooo よろしくお願いします。

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