*作家多忙のため、masashi_furukaが代筆します。
工藤沙由美はここ数年、モノトーンのペン画で彼女自身が持つさまざまな線の美しさを
ベースに独自の世界観を持つ作品を制作していました。
わたしが彼女と知り合ったのは昨年の秋、銀座フォレストでの彼女の個展でした。
その時点では、ある意味このシリーズの作品はほぼ彼女の手中にあり、
うまく言えばとても器用で美しいのですが、いっぽうで作品の中に「これでいい」という
割り切りみたいなものを感じました。
しかし、その中にも情念が宿った作品をわたしは気に入り、
もっと情念を作品のなかに混めてはどうか、と提案していました。
彼女が絵露愚乱末世に参加が決まったのは、それからしばらくしてからです。
その間、彼女は色を使ったり(元々は油絵をやっていたのでできる)、
神のテクスチャを変えるなど、新しい方向性を模索していました。
下が制作途中の絵の一部ですが、どうやら足掛かりをみつけたようです。